デザインの余白

グラフィックデザイナーのひとりごと。デザインのこと、京都のこと、そして気になること。

本屋さんの話

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元日の雪にはちょっと驚きました。
京都市内で20cm以上積もるのは60年ぶりとのこと。
僕も雪かきを初体験しましたw


さて、今日の京都は雨。
去年から持ち越した案件を、シコシコと今やかなりスピードの落ちたiMacでイライラしながらデザインしていたとき。。


「こんちゃぁ〜!」っと、馴染みの声。


雑誌の定期購読や気になる書籍、漫画など、欲しいものを発売日に届けてくれる本屋のおじさん。慌てて財布を取って玄関に行くと、カッパを着たおじさんはずぶ濡れ。

今日発売の雑誌を受け取り、お金を払う。
そして、新年の挨拶を交わしました。


で、写真の状態で雑誌は手渡されました。

濡れないように、雑誌が痛まないように、おじさんがビニルに包んでくれている。
その光景が手渡された瞬間に見えるような気がしました。
本や雑誌を愛しているんだろうなぁ。
そして、お客さんのことも大切にしてるんだろうなぁと。


雨が降ろうが、雪が降ろうが、真夏のカンカン照りだろが、おじさんはきっちり本や雑誌を届けてくれます。

新聞の場合は、新聞受け(ポスト)に入っているだけで、配達員の方とコミュニケーションすることはまずないけれど、本屋のおじさんは売り掛けじゃなくて現金払いなだけに、毎回顔を合わすし、会話もする。


今やネットのお陰で人と会わなくってもデザインの依頼を受けて納品までできる時代。メールやメッセンジャーやソーシャルでのコミュニケーションは、早いし便利。

でも、やっぱり人と人は直接会って感じることができるものがあるといつも思う。デザインなんかは距離感と温度みたいなことが本当に大切だと思います。


今日、本屋のおじさんから手渡されたこの雑誌を見ながら、熱や想いというのは自分が直接作ったものじゃなくても伝えることができるんだなぁと、なんとなく思うのです。何事においても愛することって大事なんだなぁと。


しかし、この雑誌の特集が「パン」だったりするので、今ものすごくお腹が減ってるのは内緒ですw