デザインの余白

グラフィックデザイナーのひとりごと。デザインのこと、京都のこと、そして気になること。

後の祭りと祇園祭

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京都の祇園祭もいよいよ佳境にはいり、今日は「後祭の山鉾巡航」。

「前祭」と「後祭」の二回に別けて行われる山鉾巡行が約50年振りに復活し、「後祭」にはこれも150年振りに復活した「大船鉾」が見られるとあって、かなりの賑のようです。

この祇園祭の「後祭」は、「後の祭り」という諺の語源となったと言われていますが、知らない人も多いのかな。。


【後の祭り】間に合わなかったり、手遅れであることの意味。


「前祭」は巡航する山鉾の数も多く、派手で見栄えがするのに対して、「後祭」は山鉾の数が少なくて寂しく、折角見に行ったのにしょうもない。。ということから「なんや後の祭りかいなぁ」となったようです。(諸説あるようですが...)


本来、祇園祭は7月1日から31日までの1ヶ月間行われる神事で、山鉾巡行はたくさんある行事の中のひとつでしかありません。祇園祭と言えば「山鉾巡行(7月17日・24日)」と思っている方も多いと思うますが、実はその山鉾巡行の後に行われる「神幸祭(7月17日)」「還幸祭(7月24日)」が主役なのです。

この神幸祭還幸祭は、三基のお神輿が八坂神社を出て京都市内を練り歩き、また八坂神社に戻るまでのロングスパンの行事なのです。祇園祭には、京都の雅やかなお祭りのイメージがありますが、実は男臭い、荒々しい神輿もちゃんとあるのです。これ、意外に知られてません。。

もうメインのお祭りである山鉾巡航、神幸祭還幸祭は終わってしまいましたが、来年はそこら辺を覚えておいて京都に来られると、また違った楽しみがあると思います。
(このブログをアップした時点では、まだ還幸祭は行われていません


最後にこれも有名な話ですが、7月中は京都の町衆はキュウリを食べないというのを知ってはります?(← 若干、京都弁で...)

祇園祭八坂神社のお祭りなのですが、その八坂神社の紋がキュウリの切り口に似ていることから、祇園祭の期間はキュウリを断って神様に使えるということなのです。



しかし、今年の祇園祭は熱(暑)かった〜。



※写真は「前祭」の宵山の風景です。 



祇園祭のひみつ―コラムとクイズで解き明かす (月刊京都うんちくシリーズ)

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