デザインの余白

グラフィックデザイナーのひとりごと。デザインのこと、京都のこと、そして気になること。

「ふなっしー」→「プラッシー」で思い出したこと。優しい社会

Twitterで呟いた「ふなっしープラッシーに空目」から、急に僕が幼いころの昭和の風景を思い出した。

その昔、今から30年程前はコンビニなんてなく、スーパーはあったけども百貨店も6時で閉店、年末は28日からお休みで年明けは3日から営業という、今では考えられない少しゆったりした時代でした。

そして、お米やお酒、醤油や灯油など生活に必要なものは当然市場(大型のスーパーマーケットは少なかった)で買うことが出来たんだけど、家に必要なものがないかを直接聞きに来て、そして配達してくれるという便利なシステムがあった。「御用聞き」というもので、サザエさんに登場する三平くんが務める「三河屋さん」みたいな商店がたくさんあった。で、親子代々そのお店と付き合い、その家の家族構成や個別の好みなんかも知っていて、季節事や新商品の案内など様々な提案もしてくれる便利な仕組みだった、と僕は思う。


「お勝手」(家の裏口:台所などの近くにある)から「毎度おおきに〜」と御用聞きから声が掛かる。すると、お米や醤油、酒なんかの在庫の足りないものを母やお祖母ちゃんが注文するとその御用聞き(今でいう営業担当)が「大福帳」(注文を聞き取るメモ帳)に記入していく。お勘定は月末〆の翌月払いだったかは知らないんだけど、「掛け売り」と云われる信用取引で行われていた。

勝手に裏口から入ってくるし、お金も後払いだし、お互いに信頼がなければできない商行為が普通の家庭で普通に行われていたんだなぁ。



で、醤油や酒も瓶詰めで、リサイクルできる。
そして、御用聞きが近所の情報や色んな噂話まで届けてくれる。(時には余計な情報までw)
一人暮らしのお年寄りや身体の不自由な方の代わりに、そのお店の商品じゃないものまで買って届けてくれるし、時には簡単な大工仕事や修理などまでしてくれる。そして、さりげなくそういう人達や町内の様子をみてくれる。。

今思えばものすごくエコで優しいシステムだなぁと。
なんで無くなってしまったんだろうと思ったりします。




そうそう、今巷で人気の「ふなっしー」。
この名前がどうも「プラッシー」に聞こえて、ひとり懐かしくなってしまったのでした。いつも父親のビールとともに子供用のジュース「プラッシー」が届けられるのです。もちろん三河屋さん(本当は違う名前だっと思いますが)からw

テストで良い点を取った時なんかは、夕飯時にプラッシーを飲んでも良いと言ってくれるので小躍りして喜んだのを覚えているんだけど、肝心の味は全く記憶にありません。確かオレンジっぽかったと思います。



ググると出てきました!
ハウスウェルネスフーズ株式会社 プラッシーオレンジ

ハウスってのがちょっと驚きでしたが。



今はやっぱりビールの方が断然嬉しいですw



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