デザインの余白

グラフィックデザイナーのひとりごと。デザインのこと、京都のこと、そして気になること。

デザインのチカラ

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SWTJ 東北@連帯という東日本大震災の復興支援を行うボランティアチームがあります。京都の作家やデザイナー、学生、会社員などを中心に様々な人間が集まり、昨年の3月11日の震災直後から東北で支援活動を行っています。

今は京都だけでなく、東京・気仙沼陸前高田・広島、そして海外にも支部が立ち上がり、被災者とともに連帯し行動するというコンセプトのもと、今もなお様々な形の復興支援を続けています。


僕は父が東北出身で今も多くの親戚が宮城県及び近県に居ることもあり、自分にできることでSWTJの活動を少しだけお手伝いさせていただいています。
と言っても僕に出来ることと言えば、デザインくらいしかありません。。

震災直後、まだ数人しかいないチームに加わることになったとき、こういう活動こそ「デザインのチカラ」が必要だと思いました。今まで広告やCIをやって来た経験を生かして、被災地の人が安心できる印象づくり、説明しなくてもどういうチームか分かることなどを念頭に、チームに必要なものやあらゆるものを「デザイン」しました。

そして、チームと被災者だけでなく、当事者以外の多くの人に伝えること、響くことを続けて行かなければという想いを持って、デザインという形で京都から後方支援しています。


また、WEBサイトでリアルタイムな情報や広く伝えるための情報を提供しているなか、動かない媒体、留まるというか、手に取る〜 人と直接触れ合うコミュニケーション媒体として生まれたのが「季刊obi 〜おび〜」です。

年間4回、それまで毎月チームが行う現地での支援活動やそこでの出来事などをまとめる形となっています。初めて訪れる町では名刺代わりであったり、定期的に訪れる被災地では前回の報告であったりするのです。人と人、被災地とそうでない場所、時間などをつなぎ、紡いでいけるよう「帯=obi」と名付けられています。

僕は創刊号をデザインしたのですが、今はスタッフも増えて優秀なデザイナーも居るので任せっきりになってしまっています。。


来月、この「obi」第三号が発行されます。
京都ではSWTJに協力・ご理解いただいているお店などに置いて頂いています。もし見かけたら手に取って、まだ復興の進まない東北のことを少し想ってみてください。

 

 

 

追記:

SWTJ 東北@連帯は、ご理解と協力をいただいた方々のご寄付や僕たちがデザインしたグッズの販売によって被災地の復興支援をしています。オフィシャルサイトから寄付やグッズの購入もできますので、ぜひご覧ください。


トップの写真は、僕がデザインしたSWTJオフィシャルステッカーです。




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